日本でうつ病の薬物療法で用いられる「抗うつ薬」には、いくつかの種類があります。いずれも、うつ病によって乱れた脳の神経伝達バランスを調整し、正常にするという働きがあるものです。特徴的に環状構造が三つあることで、分類上「三環系抗うつ薬」と呼ばれる抗うつ薬には、アモキサンやノーマルン、イミドール、トフラニールといった抗うつ薬があります。効果が見られるのには継続した服用で一週間から二週間を要し、便秘や喉が渇くといった副作用が見られます。
環状構造が四つあるという特徴から、「四環系抗うつ薬」と分類される抗うつ薬では、クロンモリンやノイオミール、ルジオミールというものが用いられます。アドレナリン、セロトニンといった脳の神経伝達物質を増量させる効果があります。副作用は喉の渇きや便秘など、三環系抗うつ剤と同じ症状があるようです。
デプメロール、ルボックスなどは「SSRI」に分類される抗うつ剤です。効果の現れるのはゆっくりで数週間を要し、初期には副作用で吐き気や不眠、不安な感情がおきるという症状が見られることがあります。服用を続けると副作用はなくなりますし、数週間で薬の効果が現れます。薬効がうつ病にだけ働く効能があるので、比較的副作用の少ない薬になります。
トレドミンなど、「SNRI」に分類される薬も、SSRIと同じように副作用は少ない薬といえます。いくらか頭痛や喉が渇くといった副作用は報告されていますが、SSRIよりも物事に対する意欲をかきたてるといった効能があります。